「昨日は、日直だったの忘れてたんだ。

もう一人の子が運悪く早退しちゃって、日誌書くのオレしかいなくて。

書いたことないから、どーすればいいかわからなかったから時間かかっちゃって」


日誌書いたことがないって、もう2年生も終わるのに…



「だったら、連絡くれたらよかったじゃない!

私がどーしても無理だったから、美雨に頼んだのに!」


机をバンバン叩きながら、小夜ちゃんが猛抗議!


そんな怒らなくても…


その人を見ると、頬杖をついていた顔が、どんどんと暗くなって、うつむいてしまった。


「図書室に行けば、小夜がいると思って、頑張って行ったのに…

頑張って行ったのに…」



悲しそうな目で、マスクの中の声がシュンと落ち込む。




その声を聞いた途端、



「あぁ〜!!

ごめん!ごめん!

頑張ったよね〜!

いなかった私がいけなかったね〜」



手のひらを返したかのように、猫なで声になった小夜ちゃん。