「よし! じゃ、決まりね! 日にちは連絡するから」 ニッコリ微笑んだ。 「美雨…」 顔を上げた小夜ちゃんの目は少し赤くなっていた。 「大丈夫だよ! お兄さんが真剣に走ってくれたら嬉しいから。 応援しよ! その後のことは、そのとき考えよ」 大丈夫。 このとき、不思議と恐怖や不安はなかった。 なぜお兄さんがこんなことを言い出したのか。 小夜ちゃんが、こんなにお兄さんのことを好きなのか知りたいって思った。