私が小学校に上がる頃マンションから一軒家に
引っ越すことになった。


わたしは何故だかここから新しい生活が待っていると
期待していた。




__でもなにも変わることはなかった。


むしろ父の酒癖は悪化し、
仕事から返ってくれば酔って暴れる。

しまいには壁に穴を開け、
母は蹴られた。

極めつけには警察から電話がかかってくることは
少なくはなかった。


わたしは夜中に起こる地獄のような出来事を
自分の部屋で耳をふさいで静かに泣いた。


いつか終わりますようにと。