「歩けないでしょ?転んだら危ないから、ほら!」
…え、
先生がわたしに背中を向けてしゃがんで待っている
「な、なんですか…」
「なんですかって、おんぶに決まってんじゃん」
おんぶって…
「…結構です」
「え?」
わたしは立ち上がって一歩踏み出す
途端、視界がぐらぐらして倒れそうになった
「白木さんっ!」
倒れる直前で先生が支えてくれた
「ほら!無理したら怪我するよ?
遠慮しなくていいから!」
わたしは恥ずかしがりながら先生の背中に体をあずけた
「ちゃんと捕まって、立つよ?」
そういってわたしのかばんを持って立ち上がった
「じゃ、先生送ってきますね」
「はい、気をつけて
白木さん?お大事に」
「ありがとうございました」
保険医に挨拶をして保健室を出た
