ははは、と軽く笑った
「あ、あのさついでに1つ質問していい?」
「なんですか?」
わたしは先生の顔を見ずに面倒くさそうに答えた
「なんで…僕の授業聞いてくれないの?」
あの声だった
さっき鈴木さんに言ったときと同じ少し低めの声…
わたしは先生を見た
「白木さんさ、頭いいよねたぶん偏差値も高いと思う
でも他の先生たちからも聞いたんだけど授業中ほとんど聞いてない」
わたしは先生から目が離せなかった
先生は真顔だ
いつもの笑顔が一切ない
「それでもテストの成績は抜群にいい…
あの小テストの一番最後の問題覚えてる?あれ実は高校生が解くには難易度の高い問題だったんだ。でもそれを君は軽々解いていた時間内に、余裕で…」
わたしはテストのことを思い返していた
あんまり覚えてないけど、たしかに捻ってあった問題だと思う…
「余計なお世話かもしれないけどさ、なんでもっと上の学校に行かなかったの?君なら有名な進学校にだって余裕で受かってたんじゃない?」
あーこういう押し付けてくる大人が嫌いだ…
