ストロベリーキャンドル






最初は緊張していた空も、




空を取り上げたやつがその頃研修中だった親父だって知ってから緊張がほぐれたようだった




でもそのときは気づかなかった




時間が経つにつれ、家に帰らないといけない時間が近づくにつれ、空の顔色が少しずつ悪くなっていっていたことに…




でも気づいたとしてもきっとあいつは何もいわなかった




あの頃からすでに自分で悩みを溜め込むようになっていたから




空の態度が急に変わり始めたのは家で遊んだ次の日からだった




「空ちゃん…どうしたの?」




「別に…」




空は周りに人を寄せ付けないようにしていた




こっちにくるな、話しかけてくるな、そういう空気を漂わせていた




小学生だった俺には空が何を考えているのか分からなかった




でも一つだけいえることがあった




「…僕、ずっと空ちゃんの友達だからね?」




空は一瞬困ったような顔をしていたけど




「…うん、ありがと」




その返事だけで十分だった