「御剣先輩…私、先輩のことが好きです!!付き合ってくださいっ!!!」




知らない女に告白されている




告白されても俺が返せる言葉は一つしかない




「ごめん、無理」




そういうと大抵の反応は泣き出すか、相当自分に自信があるのか食い下がってくるかの2つに絞られる




今回は泣き出す方だった




「そう、ですか…」




「じゃ、行くわ」




話も終わって帰ろうとしたとき小さな声で聞こえた




「やっぱり…白木先輩と付き合ってるんですか…」




俺は足を止めて振り返った




「は?」




「そういう噂があるんです!!白木先輩と本当は付き合ってるから、だから告白してもダメだって…」




いつからだろうな、空と付き合ってるっていわれるようになったのは…




「…空とは付き合ってない」




「でも…!!」




「じゃ」




俺は今度は振り返らずに歩いた