「白木さん」
「先生!!妻は…子どもは?」
「こちらにどうぞ」
父は先生についていき案内されたのは"NICU"と書かれた部屋の前だった
「あの子が白木さんの赤ちゃんです」
父はゆっくりその子に近づいた
「2910gの元気な女の子です」
その子は眠っていた
母によく似ていると父はそのとき思ったらしい
「…先生、妻は」
父は赤ちゃんを見ながらいった
「…奥様は赤ちゃんを取り上げた後、容態が急変し、懸命に処置を施しましたが…残念ながら…」
「…そう、ですか」
病院から連絡があったときから薄々思っていたことだった
妻は…もうこの世にはいない
「赤ちゃん、抱いてあげてください」
「いいんですか」
「はい、こちらにどうぞ」
部屋の中に入って赤ちゃんに近づいた
