「ほら、もう横になりなさい。あまり体に負担をかけてはいけないよ」
母を寝かした父は
「じゃあ、会社に戻るよ」
といった
「ええ、気をつけて。仕事も程々にね」
「ああ、分かってるよ」
このとき父は会社を設立していた
会社を軌道に乗せるために必死に働いていた
会社にとって大事な時期で朝早くから夜遅くまで働き続けていた
だから、病院からの電話に気づくのが遅くなってしまった
その電話に気づいたのはかかってきてから何時間も経ったあとだった
「はあ…はあ…はあ…」
父は母が入院しているところまで走り看護師さんに聞いた
「あ、あの!白木です!!妻は?子どもは?!」
「落ち着いてくださいっ、すぐ先生を呼びますので!!」
ほどなくして主治医の先生が父のところにやってきた
