ストロベリーキャンドル






ーガチャッ




十夜は自分の家のようにズカズカと奥に入ってくる




「あのね、ここはあんたの家じゃないんだけど」




「別にいいじゃん、前までよくここに来てたし。ってか、あの頃自分家よりここにいることの方が多かった気がするな」




「たしかに、そうだけど…」




わたしが一人暮らしを始めたとき、十夜はよくここに遊びに来て泊まったりしていた




あの家を離れたのはいいけど少し寂しかったとこもあったのかもしれない




だから十夜が来てくれることがうれしかった




「オムライスなら作れるけど?」




わたしはあまり入っていない冷蔵庫の中を見ながらいった




「あーそれでいい。ってか、お前料理できんの?あんとき全然だったじゃん」




「あれはっ、一人暮らし始めたばっかだったから!!もうあれから1年以上経つんだよ?さすがに自炊するわ」




わたしは材料を切りながらいった