ストロベリーキャンドル






声がした方を向くと




「おじさんっ!」




そこにいたのはこの病院の医院長。




そして十夜の父親だった




「親父…」




おじさんはわたしたちに近づいて




「見舞いに行ってきなさい」




といってくれた




「しかし医院長!」




「大丈夫、空ちゃんは遼くんを見舞う権利があるよ」




看護師さんにきつくいって




「遼くんの病室は301号室。十夜、場所は分かるね」




「あぁ」




「空ちゃんと皆さんを連れていって上げなさい」




そしてわたしにこっそりいった




「あの人は今いないよ」




「っ!」




にこっと笑っておじさんは仕事に戻っていった