ストロベリーキャンドル






「…はやく行かなきゃ。」




わたしはかばんを持って立ち上がった




「行くってどこに…」




橘さんの声は聞こえていなかった




わたしは準備室の入り口まで行こうとしたとき




「白木さんっ!!」




腕を先生に掴まれた




「…先生」




「落ち着いて。何があったのか分からないけど、今のまま外に飛び出したら危ないよ!!」




何も考えられないこの頭で今外に出たら…危ない




「…すみません。」




そのとき、バンっと準備室のドアが開いた




「十夜…」




走ってきたのか肩が上下してる




「空…大丈夫か?」




十夜を見た瞬間泣きそうになった




十夜はわたしに近づいていつものように頭をぽんぽんとなでた




そして先生の方を向いた