「…その外面、やめた方がいいと思いますよ…見てるこっちが疲れてくるんで」
今度は振り返らずそのままどこかへ行った
…え?
…外面だって、バレてる?
そういえば彼女、俺を見るときの目が冷たい…
「…あのクソガキ。」
これが彼女との初めてのまともな会話だった。
それから彼女は俺の授業をサボるようになっていた
おじいちゃん先生には、
「白木さんに嫌われましたかな?」
ほっほっほっ、と笑われた
…たしかに、嫌われるようなことしたけど。
こんなあからさまに避けなくてもいいだろ
…テストのときの平常点、低くしてやるぞ。
授業という接点がなくなっていたからか、
俺も無意識に彼女を避けていたからなのか
だから気づくのが遅かった
…彼女がいじめられているということに。
