「……………なんで…
うまくいかないんだろうな……」
遥と一緒にいたい……
そう思ってはいけないのだろうか……
遥と付き合うまでに、色々なことがあった
でも、こうして遥と…気持ちが通じたのに……
また、問題が起きる
俺は………
「あれ?……司くん?
どうしたの…?遥と一緒じゃないの…?」
「……………蛍さん…」
前から声がして顔を上げると
蛍さんがニコッと微笑んでいた
「……………えっと…一人なんですか…?」
いつもは、恭也さんと一緒にいるのに
蛍さんの周りには、誰もいなかった
「それがね……
明日、恭也の誕生日で
奏に付き合ってもらって、恭也の誕生日プレゼントを選んで買っていたの
さっき、奏と別れたとこなんだけど…
あっ、これ…恭也には秘密ね!」
蛍さんは、大きな紙袋を俺に見せると
幸せそうな笑顔で言ってきた
誕生日プレゼント……
そっか…明日、恭也さんの誕生日なんだな…
俺もなんか買わないと……
「……………何かあった?
司くん…すごく悲しい顔してるけど…」
俺は顔に出ていたのか、蛍さんが俺に近づき不安気に聞いてきた
「だ、大丈夫です…!
何もないですから!」
蛍さんに、迷惑をかけてしまった
俺は蛍さんを安心させようと、すぐに笑顔を作った
「………無理しちゃダメだよ
司くん、一人で背負いすぎる所あるから
頑張りすぎないでね
司くんには、たくさん支えてくれる人がいるんだから頼ればいいんだよ…」
「蛍さん………」
蛍さんは、優しい……
いつだって自分より周りの人たちのことを気にしていた
俺が鳳凰の総長になってからも、蛍さんのこの優しさに救われた部分も多々あった
恭也さんが、蛍さんを好きになる理由が分かる
「…………蛍さん…俺……
あっ…!蛍さん、危ない…!」
「えっ……!?」
俺は、言いかけた言葉をやめた
蛍さんの後ろから車が来ていて、俺は蛍さんの腕を引っ張り自分の方に抱き寄せた
車は、そのまま俺らの横を通り過ぎ
俺は息を吐いた
「ふぅ………危なかった…」
「ごめんね、ありがとう…司くん」
「いえ…」
俺の腕の中で蛍さんは、苦笑いして言っていて
俺はすぐに蛍さんを離そうとしたが……
ふと、さっきのことが頭をよぎった

