〜 司 視点 〜
「……………寒い…な…」
俺は雨の中一人、外をぶらぶらと歩いていた
遥が眠った後、遥の元彼……
湊人さんが俺の家に訪ねてきた
遥と話をさせてくれ…と真剣な表情で言うので、俺は家を出て湊人さんと遥を二人っきりにした
本当は、湊人さんと遥を二人っきりにするなんて嫌だ……
だけど、このままだと俺も遥も湊人さんのことで気持ちが落ち着かないと思う
いつかは、解決しないといけない問題なら…
今、解決しないといけないような気がする
ずるずる過去を引きずっても誰も喜ばない
なら、過去を清算して気持ちよく付き合う方がいい
「…………遥……」
遥は、どうするだろう……
湊人さんと話をして…
もう一度、湊人さんとやり直したいと思うのだろうか……
怖い……
遥を失うと思ったら……
すごく怖い……
遥は、たぶん……
自分が湊人さんと俺で気持ちが揺らいでいることに気づいていない
遥の俺に対する態度が、湊人さんと再会してから変わった
俺を離さないように
俺を失わないように必死に繋ぎ止めているが……
それは、俺をただ純粋に好きだからじゃないと思う
遥は、きっと……
俺と湊人さんを重ねている
湊人さんのときと同じように
俺に道具のように使われて、振られるのではないかと思っているのだと思う
遥の気持ちは分かるが……
俺は、俺だ
湊人さんじゃない
俺は、大谷 司 だ
重ねてほしくない

