私の中にあと二人いる 【 番外編2 】




「無理だよ、そんなの……」


「なんでだよ」




湊人は、クスッと笑うと顔を上げて俺を見た




「だって、遥……
僕の幸せを邪魔しないで…って言ったんだ…

想いを寄せてた相手と結ばれたから…
邪魔しないで…って…

俺がいると…
遥の邪魔になるんだよ」




「湊人……」




なんで、こう上手くいかないんだろうな……

好きなのに…
愛しているのに…

想いが届かない…

触れたくても…
触れられない

抱きしめることさえ…出来ない…





「過去に戻りたいなぁ…
馬鹿なことした俺を殴って…

遥を大事にしろ…って言いたいやぁ…」




湊人は、前髪をくしゃっと手で上にあげ
静かに泣きながら言った




「ああ…戻りたいな…」




過去に戻れるなら……

俺は、そんなことを何度も思ってきた

やり直したい…
蓮華を助けたい…

そんなことを何度も何度も思ってきた…
でも、そんな思いは叶うはずもなく…

今は、後悔ばかりしている…

でも、湊人は…!




「湊人……
お前は、諦めるな

俺はもう無理だが…
お前は、まだいける…

本当の気持ちを遥に伝えろ!

上手くいかなくても…
何度も何度も伝えろ!

それくらいのことをお前は遥にしたんだ

想いを伝える時間なら、この先たくさんある
後悔する暇があるなら、想いを伝えに行け!」




俺は湊人の襟を掴み、思ったことを湊人にぶつけた




「でも、光輝…」



「でも…とか使うんじゃねぇ!!
終わったことだけを考えるな!

まだお前は、遥が好きなんだろ!?
遥を愛してんだろ!?

なら、少しは勇気出して気持ちを伝えろ!!

遥が今、誰を想ってようが関係ねぇ!!
気持ちなんて、変わるもんなんだよ!!

うじうじしてないで、さっさと行動しろ!!」



「……っ…!!」




俺がそう言うと、湊人は一瞬目を大きく開け、そしてニコッと微笑んだ