私の中にあと二人いる 【 番外編2 】




「は、遥ちゃん…ですよね…?」




背格好が、洸くんと似ていて
洸くんかと一瞬思ったが、歩き方から洸くんではないと分かった

洸くんは、もっと大股でズカズカ歩く
でも私が掴んでいる人は、もっと女らしい歩き方をしていた



一年も観察していたら…
誰だか分かる

私が掴んでいる人は、遥ちゃんだ…




「よく分かったね〜、アキラ」


「……っ…」




遥ちゃんは、私の方を振り向くと
いつものへらへらした笑顔ではなく…
不気味な笑顔で私を見ていた


私はその姿の遥ちゃんを見て、身体が震えた

今の遥ちゃんは、それほど恐ろしかった




「ど、どうして…あなたがここに…」




今日は、鳳凰のイベント
鳳凰だった人しか集まれない

司やバカな慶都も今日のことは、遥ちゃんには言ってないはず…




「たまたまだよ、たまたま〜
司に会いに行ったら、周りがこういう状態だったの〜」




たまたま…?
たまたまにしては、偶然すぎる

湊人さんが来ることを知っていたのでは…?




「あのさ〜
前に、アキラに言ったよね〜?

湊人が僕の前に現れたら…って〜

離してくれない?
湊人、行っちゃうじゃん〜」




やはり、遥ちゃんは…
湊人さんを…!




「は、離せません…
そのことを知ってるからこそ、離すわけにはいかない」




遥ちゃんは、湊人さんを殺す気だ…
それを知っている私は、遥ちゃんを止めなければならない




「僕を怒らせたいの〜?
先に片付けてあげてもいいんだよ〜?

あっ、もしくは僕を怒らせて
何か期待してる?

それなら……
アキラの好きにしていいよ〜

僕の身体をあげる〜
どんなことでもしてあげるよ〜?

だから、今は離してくれないかな〜?」




「は、離しません…」




遥ちゃんは確かに魅力的だ
だけど、今は離せない

湊人さんが危ない


湊人さんがここから離れるまで
時間を稼がないと…!