私の中にあと二人いる 【 番外編2 】




〜 司 視点 〜



俺は簡単な料理を作っている間、あることを考えていた


遥を起こそうとしたとき
遥は、苦しそうに魘されていて涙を流していた

俺は、悪夢でも見ているのだと思い
早く起こしてあげようと遥に声をかけようとした瞬間……



「行かないでよ…湊人…っ」



遥が悲しげな声を出して、男の名前を呼んでいた




湊人……?

誰だ、そいつ…




明らかに男の名前だったから
俺は、涙を流しながら眠っている遥を見て胸が痛くなり……軽く嫉妬した

遥の口から、何人も男の名前を聞いていたが…
こんな泣きながら男の名前を呼んでいるのは初めて見た


いや、初めてじゃないな…
俺のときも、こんな姿の遥を見たが…

俺以外にも、こんな姿で呼ぶやつがいたのかよ…と思ってしまった



遥は、浮気症だ


俺を落とそうとしてたときでさえ
他の奴等を誘惑していた



だから、遥を今まで好きにはなれなかった
女とかいう以前に、そういうヤツが嫌いだったからだ


でも遥は、俺の全てを受け入れようとした
嫌なところも良いところも全て愛した

他の奴等と比べて、俺に対する愛は異常なほど強かった



だから、俺も遥を受け入れようと思った

そうしていくうちに、遥を好きになっている自分に気づいて、今の関係になった



俺は遥に、浮気はするなと約束させた
アイツは、すぐに人を誘惑したがる


だから、誘惑したいなら
俺にしろと言った

アイツがどこまで約束を守れるか分からないが…
浮気をするヤツを愛せるほど、俺は寛大じゃねぇからな…

付き合うなら、浮気は許さねぇ



でも、今……
遥の口から出た男の名前が気になる…

浮気ではないと思うが…
なんか嫌だ…

なんで、こう思うのか考えると…
遥のことが好きすぎて…って思うから
あまり考えないようにしようと思った


これって独占欲ってやつだよな…?
嫉妬とか……俺、マジだせぇ…