「ど、どうしたの…湊人…?」




泣き出したり、笑い出したり…

今日の湊人、なんか変だよ…?





『遥、お前さ……

騙されてることに気づいてねぇの?』



「え……?騙されてる…?」




湊人は、目から涙を流しながら
ニヤリと笑って僕を見ていた




『分からねぇか?

俺は、お前のことなんて愛してねぇんだよ』



「み、湊人……?」




な、何言ってるの…
僕のことを愛してない…?

じ、冗談だよね…?




『愛してるなら、毎日でも会ってるだろ?
それが、月に二度しか会わない

愛してるなら、ありえねぇ話だろ?

お前は、毎日会えないのは…
俺が鳳凰の副総長をしてるから忙しいとか思ってたんだろうが、全く違う

俺はお前と会わない日は、違う女と会ってたんだよ!
お前なんか、一度たりとも愛してなんかいねぇ!!』




「う、嘘だ……」




湊人は、僕から身体を離して立ち上がると
冷たい瞳で僕を見下ろして言った




湊人が僕を愛してなかった……?
う、嘘だ…っ!

だ、だって湊人…
僕を好きだって、愛してるって…抱きしめてくれたじゃん!




『お前に近づいて、こんなことした理由を教えてやろうか?』




い、嫌だ…っ!
聞きたくない…っ!




『俺の好きな女は、俺の親友と付き合ったんだよ
俺は、その現実から逃げたくて
好きな女と似ていたお前に声をかけ抱いて、都合のイイ女にした

でも、お前は似すぎていた
だから、全く正反対の性格で…
俺の大っ嫌いなタイプの女にさせた

だから、お前を見てると…
虫酸が走るんだよ!!』




「なんで……

僕は湊人の好みのタイプになるように
こんな姿や性格になったのに…」




湊人に好きになってもらえるように
色々頑張って、こんな姿や性格になったのに……


この姿や性格は、逆に湊人は嫌いだった…?
じゃあ、僕はなんのために…
こんな姿や性格に……