「なあ、彩音ちゃん
行きたいとこないなら…
海に行かないか?」
『う、海…?』
彩音ちゃんは、不思議そうな顔で
俺を見ていた
『ぼ…じゃない
私、水着持ってないよ…?』
「そんなのいらねぇよ
海の中入るわけじゃねぇから…
ただ、海って
どんなのか見てみたかっただけだから…」
蛍や遥は、海がどんなのか知っているが…
俺は知らない…
興味はあったが…
喧嘩しか頭にないから、行こうとは考えたことなかった
彩音ちゃんとなら…
行っても、楽しいかもしれないと思った
敦と行って、男二人で戯れるわけにはいかないからな…
『…………行こう!
私、洸くんと行きたい…っ!』
「ホントか!?
よっしゃー!!じゃあ、行くか!」
彩音ちゃんは、ニコッと笑って
海に行こうと言ってくれた
彩音ちゃんって…
ノリいいな…
マジで彩音ちゃん、最高だ!!
俺と彩音ちゃんは、そのまま
電車で海まで行こうと駅に向かおうとしたとき………
「海ぃ…?
へぇ……僕も行きたいなぁ〜」
『………っ!!』
「……おっ!千じゃねぇか!
あれ?敦も一緒か?
どうしたんだ、二人して
どこか行ってたのか?」
彩音ちゃんの後ろに、千がニコッと笑っていて
その隣には、苦笑いした敦がいた
彩音ちゃんは、何故か
強張った表情をしていた
「洸くん…
この女の人ぉ……彼女ぉ?」
『……っ…』
「えっ…?
ははっ。違げぇよ
えっと…
友達…?かな…」
彩音ちゃんと恋人なわけない
でも、彩音ちゃんと俺って
どういう関係なんだろ……?
友達で大丈夫なんだろうか…?
俺は彩音ちゃんの顔を覗いて確認すると…
彩音ちゃんは、引きつったような表情をして俯いていた

