「無理ですよ、そんなの
アイツは、俺なしじゃ生きていけない
俺が手放せば、アイツは自殺するかもしれない」
『だから手放せないと……?
そんなこ…………』
「俺もそうだ
遥なしじゃ生きていけない
遥がいない人生は考えられない」
色男。カッコイイこと言っているが…
それは違うぜ?
人間は、それくらいで簡単に死なない
いたとしても、それはごく一部だ
遥は、家で留守番してるくらいだ
あんたと離れてもなんの問題もない
『自分のために遥は必要だと?』
「はい」
『それが遥を縛っていようと…?』
「はい」
『くはははっ。』
ヤベェわ、コイツ…!
遥が気に入るのも分かる
俺らが求めていた愛をコイツはくれるからだ
遥に惚れた男……
遥が惚れた男……
フッ。面白いヤツじゃねぇか
ガチャ………
「あれ〜?
昴、帰ってきたのかな〜?」
『昴?』
「俺たちの息子だよ」
『へぇ……』
子どもがいるとは聞いていたが……
こんな時間に帰宅するなんて…
小さな子どもってわけじゃなさそうだな…
「………………誰だ、あんた」
「あっ、昴 お帰り〜」
『うわー、マジかー』
リビングに入ってきた男は
色男とよく似ていて、遥の色気も受け継いでいる感じだった
しかも、色男よりクールな感じ…
いや、一匹狼みたいな感じで危険な香りを放っていて
明らかに、女に不自由していなさそうな感じだった
「誰だよ、コイツ
また遥に惚れた馬鹿な男か?」
「おい、昴!
そんな言い方、失礼だろ!」
「うっせぇな
俺に話しかけんな」
「昴〜
司の言うとおりだよ〜
失礼なこと言わないでね〜」
「…………チッ。」
あらら……
この雰囲気は……
遥の息子、遥に惚れてるな……?
さすが、遥だな
息子までも魅了したか……
『どうも。俺は 片桐 迅 っていいます
遥とは友人…………』
「遥。今日の飯なんだ?」
「ん?ハンバーグだよ〜」
「俺の大好物だ
俺のために用意してくれたのか?」
「あれ?昴も大好物なんだね?
司も好きなんだよ〜」
「…………チッ。」
折角俺が挨拶しようとしたのに
遥の息子は、遥を後ろから抱きしめると
甘い笑みを浮かべて、遥と話していた
遥は、そんな息子の気持ちを余所に
色男の話をしたから、息子は不機嫌になり俺らが座っていたソファに黙って座った

