〜 遥 視点 〜





ピンポーン 〜 ♪





「はいはーい。どちら様〜?」





僕は、家で一人お留守番をしていると…
呼び鈴がなり、玄関にあるドアを開けた





『うわぁ……
マジで主婦になってるんだな…』



「…………迅っ!」





ドアを開けると、僕を頭から爪先まで舐めるように見て驚いた表情で言った男は…

パーティーで知り合ったイケメンの
片桐 迅だった……





「久しぶりだね〜
どうしたの〜?」



『遥が結婚したって聞いたからさ…
本当かどうか確かめに来たんだが…

マジで結婚してたんだ……?』




「結婚もしてるし
子どもも二人いるよ〜

そのうちの一人は、最近結婚したんだけどね〜?」




『マジかよ…
本当だったんだな……』





僕は、驚いている迅を家の中にいれ
今の状況について語りあった





「よく僕の居場所が分かったね?」



『アイツに聞いたんだよ』



「アイツ?」






迅は、僕が用意したコーヒーを一口飲むと隣に座っている僕にニヤリと笑って
耳元で囁いた





『一ノ瀬 辰也』



「えっ!?」





た、辰也くん…!?
えっ!?な、なんで!?

迅は、辰也くんと知り合いなの…っ!?






『辰也のヤツ、お前を手に入れられなかったって悔しがっていたぞ』




「ちょ、ちょっと待って!
辰也くん、まだ生きてたの!?
それに、迅と辰也くんの関係ってなに!…っ?」





てっきり、僕は…

辰也くんたちは、恭也たちに自分の組を潰されて、海に沈められていると思っていた





『プッ。アイツが死ぬわけねぇだろ?

それに、アイツは組のトップになって
どんどん組の力が増してるらしいし

ホントアイツは、化けもんだよ』




「うわぁ……

それが本当なら、今度こそ
如月組潰されるかもね……」





『それは大丈夫なんじゃねぇか?

辰也のヤツ、今如月組を潰すより
面白いもん見つけたらしいから

如月組潰すとか興味なくしてんじゃねぇかな?』





「……………それならいいんだけどね…」






辰也くんは、怖いからなぁ…

またいつ僕たちに牙を剥くか分からないから警戒は怠れないね……