私の中にあと二人いる 【 番外編2 】





「ボク、松野 彩音っていうんだ
君の名前は?」



「……………えっ…?
い、今なんて…?

えっ…ちょっと待てよ…
お前…もしかして……女!?」




確か、今……
コイツ、彩音とか言わなかったか?




「ああ…うん…
こんな外見だから間違うよね…?

ごめんね。ボク、女なんだ」



「………すげぇな…
全く、女って分からなかった…」




目の前にいる男…いや、女は…
恭也たち並に、顔が整っていて…

まるで、絵本から飛び出してきた王子様みたいな外見だった




「あはは…
言われなれてるけど、結構心が痛むなぁ…」



「あっ……ご、ごめん!
お、俺……思ったこと口に出しちゃうタイプなんだ

気を悪くさせたみたいで、ごめん!」




女は少し傷ついた顔をしたあと
苦い笑いしていた




俺の馬鹿野郎!!
女を男と間違えるなんて、そんなの傷ついて当然だ!

なんてことしちまったんだ、俺は……




「いいよ、いいよ
そんな謝らなくて大丈夫だよ

言われなれてるって言っただろ?」



「ば、馬鹿野郎!!」




俺は苦笑いしている女を怒鳴った
女はそんな俺に驚き呆然としていた




「いいわけねぇよ……

俺、女の気持ちとか
そんなん、よく分からねぇけど…

女が男と間違われるって、すげぇ嫌…なんじゃねぇか…って思う…


そんな苦笑いして、誤魔化さなくていい…
なれるなんて…出来ねぇってことくらい
見れば分かる…」




我慢してるって分かる…
私って言うと、周りはコイツの外見で変に思うから…
ボクって言ってるんだと思った…




「本当にごめんな、彩音ちゃん…」


「……っ…うぅ…」


「えっ…!?」




いきなり女は泣き出して、俺に抱きついてきた

俺はどうすればいいのか分からず
テンパっていた




な、なんだ!?
泣かせちまったか!?

や、ヤバい…
どうすればいいんだ!?