〜 洸 視点 〜



「ああー、もう!
クソうぜぇ…っ!!」



俺は蛍の身体を借りて
敦と喧嘩しようと鳳凰の倉庫に向かう途中、雑魚どもに喧嘩を売られた

俺は最初、喜んで喧嘩していたが
相手が弱すぎてイラつき始めていた



『ぐ、紅蓮…っ
てめぇ、鳳凰の仲間になったって本当なのか…っ!?』


「はあ?そんな噂たってんのかよ?
デマだよ、デマ。

俺は鳳凰の倉庫に行くが
それは鳳凰の奴等と喧嘩するため

仲間なんかじゃねぇよ」




俺が鳳凰と仲間?
馬鹿馬鹿しい

蛍のために仲良くしてやってるだけで
鳳凰に入った覚えはねぇよ




『じゃあ、俺たちのチームに入れ
金なら、幾らでもやる』


「俺はどこかのチームに入るつもりはねぇよ
一人で喧嘩するのが楽しんだからよ」




こんな誘いは、喧嘩するたび毎回言われてきた

俺がどこかのチームに入らねぇってことは、噂になってねぇのかよ




「もういい、雑魚と話してもツマらねぇし
もう寝てろ」




俺は雑魚どもを片付けて、その場において鳳凰の倉庫に向かった




やっぱ、敦との喧嘩が一番だな!
他の奴等は、みんな弱すぎだ!

あーあ、早く敦と喧嘩してぇ!!




そう思って歩いていたら……




『ほら、お兄さん
早く金出して

じゃないと、お兄さんの綺麗な顔に傷をつけちまうよ〜?』



「………」




近くの空き地で、男三人が
一人の男を囲んでカツアゲをしていた

男たちの手にはナイフが握られていて
囲まれている男は逃げ出せずにいるみたいだった




うわぁ…
今どき、カツアゲとか…!

カツアゲってあるんだな…
おっと、見てる場合じゃねぇな