〜 司 視点 〜



「はい、じゃあ食べて〜」


「……………」



怪しい……
なんか遥の様子が変だ…

いや、いつもと変わらないんだが…
なんか変なんだよな…



俺は、目の前に出されている料理に手を出すことが怖くて黙って料理を見つめていた




「ねぇ、なんで食べないの〜?」


「……………なんか変だ
遥、何隠してる」


「えっ〜!?
僕、何も隠してないよ〜!

言いがかりやめてよね〜」



「……………」




いや、なんかオカシイ……
料理に何か入れたか?



「先に食えよ、遥」


「もぉ、なんだよ〜
僕の作った料理が食べれないって言うの〜?

ふんっ。なら、全部食べちゃうから!」




遥は、唇を尖らせて
黙々と目の前の料理を食べ始めた



なんだ…
何も入ってないのか……

でも、なんだ?
なんか変な感じがするんだよな……



俺は、嫌な感じがしながらも
目の前に出された料理に手をつけ食べた



「ぐっ……」


「えっ…!?ど、どうしたの…司!?」



俺は遥が作った料理を口の中に入れた瞬間、今まで食べたことないくらいマズい味がして吐きそうになった

遥は、そんな俺の様子に驚いた表情をしてたが……



「遥…っ!どういうつもりだ!
わざとこんな飯を作って……

その嘘臭い演技もやめろ!」



他の奴等は、騙されると思うが…
遥の態度は、俺から見たら明らかに演技しているような感じだった




「あーあ……やっぱり司には分かっちゃうか〜……残念〜」




本当に遥は何を考えてるんだ!?
こんな飯をわざと作るなんて……

俺に恨みでもあんのか?




遥は、蛍さんと洸さんとゲームをしていて俺がどれだけ遥を愛してるか……を試したらしい




「こんなことをしなくても
お前を愛してるって何度も言ってんだろ!」


「じゃあ!もっと僕をかまってよ!
寂しんだよ……不安なんだよ…!

一人、家で過ごして…
司が仕事から帰ってきても、僕にかまってくれないし……

寂しくて……死んじゃいそうなんだよ…!」




お前は、ウサギか!!

そう言いたいのをグッと堪えて、俺は遥に近づいて遥に料理を食べさせた




「うぇぇ……ま、マズい…」


「お前は、これを俺に食べさせようとしてたんだぞ

勿体ないことするな


ほら、俺が食べさせてやってるんだ

愛も感じるだろ?」



「ひ、ひどぉい…っ!」




酷いのは、どっちだ

お前の我儘に付き合っていれるほど俺は優しくもないし、暇じゃない



「ふぇ……っ…司の鬼畜…!!」

「うるさい」



そして、俺は不味い料理を食べた遥の
頭を優しく撫で、キスをした

すると、遥は機嫌を直し
俺に抱きついてきた



はぁ………

遥の相手は疲れるな……





そして、この勝負?ゲームは遥だけが負けとなり

恭也さんや敦さんは、二、三日寝込んだと聞いた