お、怒らす天才って!
そんなわけないじゃん!

こんな鬼のようなレイジをわざとそんな何回も怒らせるわけないじゃん!!





「えっと、あの…」





「もういい、お前も来い」




「え?ちょっと!?」




私の腕をグイグイと引っ張っていくレイジは、そのままの勢いでノックもせずにリュウガの部屋に入ると




「おい、アオイの携帯よこせ」




ベットの上で寝転んでいるリュウガに向かって言った。




病人に向かってまるで気を使う素振りを見せないレイジって、本当に俺様だ。



私の携帯はさっき床に落としたはずなのにそこにはなくて



寝転んだままベットサイドへと手を伸ばしたリュウガが携帯を差し出してきた。



どうやらリュウガが携帯を拾ってくれていたらしい。