『ねぇ、皐月。』





『んー?』







授業中にメガネをかけてノートをとっている皐月に、小声で話しかける。








『…私の気持ち、誰にも言わないでね。』







皐月は一瞬驚いた顔をしたけど、
すぐに頷いてくれた。








『もちろんだよ。』







『…ありがとう。』









皐月は何も聞かないけど、
きっと全部わかってくれてるんだろうな。






『…和泉、1人で抱え込んじゃダメだよ。』






『…うん。』









そして、その日の授業も終わり、
帰りの準備をしていた。