胸の中のモヤモヤはまだ残ってはいたけれど、想太は無理やり納得した。


「分かった。
毎日、可南子に手紙を書く。
可南子が、休みで帰ってくるのをずっと待ってるから・・・」


想太は可南子の顔を見た。
可南子だって悲しいに違いない。
悲しくて、悲しくて、このまま一緒に逃げてしまいたいほどに・・・

可南子は、半べその顔で想太を見てこう言った。


「約束だよ・・・」



「可南子・・・

可南子にキスしていい?
約束のキスがしたい・・・」


可南子は驚いた顔をしたが、すぐに頷いて目を閉じた。

想太は、隣に座っている可南子に優しくキスをした。

このキスで永遠の愛を誓い合った二人。


俺達は、何があっても一緒だよ・・・



翌日、可南子は東京へ行ってしまった。
想太は可南子の乗った車が見えなくなるまで、ずっと車を追いかけて走り続けた。