「想ちゃん、お姉ちゃん、早く、早く~」


真奈とあっくんは、目指すアトラクションに向かって猛ダッシュで走っている。
想太も可南子の手を引いて早歩きで急いだ。


「そんなに人気があるところなの?」


ディズニーシー初心者の想太は、可南子に質問した。


「今は、閉演間際だから空いてると思うんだけど・・・」


タワー・オブ・テラーの前に着くと、真奈達がハイタッチをしてきた。


「15分待ちだって、超ラッキー」


そして、想太は何も知らずに真奈達に背中を押されて中へ入った。
建物の中の装飾や、からくりの仕掛けなどに、子供のように感動しながら・・・

そして、いよいよ椅子に座らされた時に可南子が、


「想ちゃん、覚悟をきめて・・・」


そう聞こえたかと思った瞬間、想太達は急降下で下まで落ちていった。



くそ、真奈達に騙された・・・
俺は、フリーフォール的アトラクションが一番苦手だった・・・


想太は、半分気絶状態で、ぼんやりとそう思った。