気がつくと、野次馬の人たちがいなくなっていた。



話し合いの結果、みんな遊ぶ気分じゃないということで今日は帰ることになった。



「じゃあ、俺未来送るからまたな」


「みなさん、今日は本当にすみませんでした」



未来さんがペコッと謝り、桐山先輩と一緒に帰って行った。



「はぁ、疲れた」


「西岡先輩、新。今日は本当にごめんね、そしてありがとう」


「別に」


「いいよいいよ〜。未来さん結構いい子だったね」


「そうか?」


「てか、翔太郎先輩。柚子ちゃん以外の女の子でもあんなに話せるんですね!」


「頭に来たから」


「本当は柚子ちゃんのためじゃないんですか〜?」



ニヤニヤしている新に西岡先輩はギロリと睨み



「お前、次はねーからな」



相当ビビったのか背筋をピンと伸ばして直立している。


そんな新を無視して西岡先輩と歩き出した。