ポチャン
…ポチャン
保は、私の濡れた髪の毛で遊びながらお風呂に浸かっている。
「なぁ?りょうはなんでウリやってんの?」
「……生きる為。」
「生きる為?」
「1人だから。生きていく為にウリやってる。」
「親はいないのか?」
「いない」
「…そっか。なんか…俺ら似てる気がする。」
「どこが。」
「俺ら…カラダを使って生きていくんだよ。」
「……。」
「りょうは、生きる為にウリをやる。
俺は、生きる為にカラダ目的のヤツらと一緒に暮らしていく。」
「…うん。」
こんな事話したの、保が初めてだった。
ウリの事も、親の事も。
……イライラもしなかった。
こんな事初めてだった…。
