すごく綺麗な顔立ちだった。 よく、マスクを付けていて外したら「あれ?」と思うような人のことを「マスク美人」なんて言うけれど。 まさにそれの逆だった。 マスクを外してもさらに、かっこいいんですね。 気が抜けていたら、そんなふうに呟いてしまいそうだった。 「昨日は本当にごめんね。すごく助かりました」 まだ眠気が抜けないのだろう。 矢嶋はボーッとしながら、段ボールを受け取る。