お茶漬けも、漬物もすごく美味しかった。
彼のおもてなしは、極上だと思う。
少しは、普段通りの千紗に戻ってきたところで、矢嶋は「さて」と切りだす。
「昨日はどうしたの?って聞くところからか、千紗ちゃんが、僕に話したいことからか、どっちにしようか」
そう言われて、千紗は、少し考える。
それから、顔を上げて照れたように答えた。
「矢嶋さん、あたし、あなたのこと……好きです」
言葉に出して、こんなにはっきり誰かに気持ちを伝えたのは、もしかしたら初めてかもしれない。
口に出すと、心の奥のほうが、ストンっと軽くなった気がした。

