「美味しいものなら、佐伯さんに聞くのが一番」 矢嶋は、嬉しそうな千紗の顔を満足気に見て、そう言った。 「あの……そんな見られてると食べにくいです……」 あまりにもガン見してくるものだから、千紗は、思わず、頬を赤くしてしまう。 「いいじゃん、ハフハフしながら食べてよ。 僕、千紗ちゃんが美味しそうに食べてるとこ、好きなんだけどな」 「餌付けしてるみたいで、ですか?」 「そうそう、餌付けして手なづけてるみたいで」 彼はまた、いたずらっぽく微笑む。