何度か咳き込んで、少しだけ落ち着いた。 ふと見ると、矢嶋は荷物を全部拾い上げて部屋に入ってきたところだった。 「スッキリした?」 彼は心配そうな声で、そう聞いてくる。 ようやく、千紗は頭が回り始めた。 「ご、ごめんなさい……」 「謝らなくていいけど、大丈夫?」 矢嶋は、いつもより優しい声で言った。