ラッキーなことに、スーパーでは半額の鶏南蛮が買えたし、マカロニサラダまで売れ残っていた。 時間がないときくらい、自炊はパス。 千紗はお気に入りの公園も、ジョギングしている人たちを抜かす勢いで小走りした。 玄関の扉を開けた時には、21時を少し過ぎたくらいだった。 「やった、間に合う」 千紗は、慌ててスーツとパンストを脱ぎ散らかすと、シャワーを浴びる。 湯船に浸かってリラックス、なんて、休日以外、していないんじゃないだろうか。 癒やしなら、十分間に合ってるのだ。 そう、彼の声で。