お隣さんはイケボなあなた


足を触られたくらいで、大騒ぎして。

そう呆れられるだろうか。

だから女は……そう言われるのだろうか。

色んな事が頭の中を駆け巡る。

千紗は、大きく1つ深呼吸をして、それから頬を軽く叩く。


「謝らなきゃ」


気合を入れて洗面所から出ると、斎藤課長と男が待っている席へ向かった。

すると、そこにいるはずの男がいない。

えっ……。

もしかして怒って帰ってしまったの?

千紗は慌てて席へ戻る。