「藤永さん忙しそうなんでぇ、一緒にお昼も食べれなくなっちゃいましたねえ」 しょんぼりした声で、祥子が呟く。 「落ち着いたらランチでも行こ! それか夕飯でもいいし」 思えば、祥子のことを夕飯に誘ったのは初めてかもしれない。 その言葉に、彼女は喜んで「約束ですよぉ、連絡待ってますからねえ」と、またひらひら手を振りながら行ってしまった。 千紗は、扉の前で、1つ気合を入れる。 「頑張ろっ」 何もできないなら、せめてミスがないようにしなきゃ。 そう思いながら。