それから、二週間。

仕事以外、ほとんど何も手につかなくて。

家に帰るのもほとんど、終電近く。

それから最低限の営業課の資料を頭に入れる作業をして、寝るのはいつも2時か3時。

正直、カナタのラジオどころではなかった。

派遣の時は総務で出来る仕事は限られていたし、正社員に雇用されてからもそこまで変化はなかったから。

慣れない仕事をやるプレッシャーに押しつぶされそうだった。

そして、齋藤課長が、千紗を移動させた場所は、営業の中でも少しだけ新しいことをやる部署で。

ただでさえついていけないのに、拍車をかけて分からないことだらけだった。