帰り際、矢嶋さんが先に車のエンジンを付けている間に、「千紗ちゃん」と、佐伯さんに手招きをされる。
そして小さな紙袋を1つ渡された。
「これ……は?」
「あの通りソウタは難儀なやつだけどさ。仲良くしてやって」
佐伯さんはそう言うと、ウインクをした。
「いえ、こちらこそ。良くしてもらってます」
千紗は思わず頭を下げた。
帰り道、その紙袋を開けてみると、小さな瓶に入ったお茶の葉のようなものが2つ入っていた。
「これって……」
1つには「佐伯スペシャル」と書かれてあり、もうひとつには「千紗ちゃん」と書かれてあった。
そして1枚のメモが。

