「佐伯さん、それはヒドイ」 二人の会話を聞いていて、思わず千紗も笑ってしまう。 それに、矢嶋の下の名前。 ソウタって言うんだ。 思わぬ形で、彼の名前をゲットできて、ちょっぴり嬉しかった。 今まで聞きそびれてしまっていて、なんだか聞くタイミングを逃していたからだ。 佐伯と呼ばれた男性は、60を過ぎているだろうか。 髭のせいでちょっぴり年齢不詳だが、笑顔がとても可愛いおじさんだと、千紗は思った。