お隣さんはイケボなあなた


「そ? ならいいんだけど」


矢嶋が、千紗の顔をちらりと見て笑った。

少しして、道路が空いてくると、車がスムーズに動き始めた。

車でデートってこんな感じなのかな。

かかってる音楽もあんまり耳に入ってこない。

矢嶋の真面目な横顔がやけに格好よく見えるし。

それに、こんな時何を話したらいいのか、全く分からない。

慣れてないのがバレちゃうかな。

千紗はそんな風に思っていると。


「藤永さんは、どうして僕についてきたの?」

「え、どういうことですか」


その矢嶋の変な質問に、思わず聞き返してしまう。