「刺せないんですか?」 「そういう訳じゃない…。ねぇ、質問してもいい?」 「なんでしょう」 「刺すものって今決めなきゃダメ?」 男の子はキョトンとしてから首を傾げた。 「いくらでもこの部屋に刺すものはありますよ。僕にお嬢さんに、お嬢さんにこんな劣悪な暮らしをさせているコイツとか」 管理の人……。