こんなドレスを着せられ、好き勝手にされて、
それでも文句を言えないのはどうしてだろう。
"似合ってる"
その言葉は自分で思う以上に心に響いていた。
それはきっと獅朗の言葉だから、
嘘を吐かないと分かっている獅朗だから、
「早く、早く」と幸二に急かされ「何処に行くのよ」とまた車に乗り込むと
「は?椿、何も聞いてねーの?」
「聞いても教えてくれないんだもん」
「説明されなくてよくここまで……」
「幸二も行くの?」
真っ黒のスーツに細いネクタイ。
何時ものヤンチャなイメージなんてない。
黙っていればそれなりのお坊ちゃまに見える今日の幸二。
それでも文句を言えないのはどうしてだろう。
"似合ってる"
その言葉は自分で思う以上に心に響いていた。
それはきっと獅朗の言葉だから、
嘘を吐かないと分かっている獅朗だから、
「早く、早く」と幸二に急かされ「何処に行くのよ」とまた車に乗り込むと
「は?椿、何も聞いてねーの?」
「聞いても教えてくれないんだもん」
「説明されなくてよくここまで……」
「幸二も行くの?」
真っ黒のスーツに細いネクタイ。
何時ものヤンチャなイメージなんてない。
黙っていればそれなりのお坊ちゃまに見える今日の幸二。

