Heaven~第ニ章~

何がしたい? 
何を言って欲しい?


どんなに考えても
他人の心の中なんて分かるはずがなかった。



カーテン越しに「いらっしゃいませ」と定員の声と「獅朗君?」と言う幸二の声が重なって聞こえてきた。


一度私に微笑み獅朗はカーテンを開けた。


獅朗越しに幸二と目が合うと「二人で試着室なんてエロいんだけど」と笑った。
幸二の笑い声に獅朗と二人きりの息苦しい空間から救われた。


「何言ってんだよ」


獅朗は中央にあるガラスケースを覗き定員に話しかけ中に飾ってあるジュエリーを手にした。
そしてそれを手にして私のザックリ開いている胸元に、重く輝くジュエリーをつけ


「首輪だ。今日は逃げねーようにな」


口角を上げ笑う獅朗。


「こんな、格好でどこに逃げるって言うのよ……」

「椿なら、何処にでも逃げれんだろう」


まるで私が逃げて来ているのを知っているような口ぶりだった。