夜のバイトでドレスは着ていても、さすがブランド物は違う。
着心地が良かった。
鏡の前で後ろを見てみたり、横を向いたり。
何者にもなれない私が何者かになれるんじゃないかと錯覚してしまうくらいだった。
だけど、私の左肩にははっきりと分かる火傷の跡。
結局、私は何者にもなれない……
ドレスを脱ぎ、着ていた服に着替えた。
試着室から出るとさっきまでソファーに座っていた獅朗の姿が見えなかった。
「あれ?獅朗は……」
「久辺様も今着替えていますけど、ドレスは……お気に召しませんでしたか?」
「いや、そう言う訳では……ドレスは素敵でした」
不思議そうな顔を私に向けていた。
「すみません」
私にはそう言うしかなかった。
「どうした?」
後ろからは獅朗の声。
振り向かなくても鏡越しに視線が合う。
着心地が良かった。
鏡の前で後ろを見てみたり、横を向いたり。
何者にもなれない私が何者かになれるんじゃないかと錯覚してしまうくらいだった。
だけど、私の左肩にははっきりと分かる火傷の跡。
結局、私は何者にもなれない……
ドレスを脱ぎ、着ていた服に着替えた。
試着室から出るとさっきまでソファーに座っていた獅朗の姿が見えなかった。
「あれ?獅朗は……」
「久辺様も今着替えていますけど、ドレスは……お気に召しませんでしたか?」
「いや、そう言う訳では……ドレスは素敵でした」
不思議そうな顔を私に向けていた。
「すみません」
私にはそう言うしかなかった。
「どうした?」
後ろからは獅朗の声。
振り向かなくても鏡越しに視線が合う。

