Heaven~第ニ章~

獅朗の真っすぐな瞳を見つめ返すことは出来ない。


ゆっくり獅朗の両手を降ろし獅朗から離れた。


獅朗の気持ちには答えられない。


「帰る」


そう言って部屋を出ることしか出来ない。
きっと獅朗も分かっているはず。
だから、獅朗もこうして追って来ないんだろう。


チンと言う甲高い音が鳴りエレベーターが開く。


もう限界だった。
エレベーターに乗り意味がないことは分かっていても何度もボタンを押した。


一分でも一秒でも良いから早くこの場所から離れたかった。
そんな私とは対照的にゆっくりとエレベーターが閉まって行く。