Heaven~第ニ章~

なのに獅朗はピクリとも動かない。
そこに私なんて存在していないみたいだった。


「獅、」


名前を呼び終わる前に私の視界は獅朗でいっぱいになっていた。


「お前は何がしたいんだよ」

「何がって、淋しいからって、」

「違うだろう。何でそんな嘘までつくんだよ」

「嘘じゃない!獅朗は私を買い被りすぎなんだよ」

「は?」


私は自分から獅朗の首に腕を回して獅朗との距離を縮めた。
唇が触れてしまうようなもどかしい距離。


「椿も俺を買い被りすぎだな」


フッと口元が緩みそのまま私の唇に触れた。
決して優しいキスなんかじゃない。


噛み付くような、
私の心の奥にある感情を貪るようなキス。


角度を変え
深く差し込まれる獅朗の舌使い。