Heaven~第ニ章~

「で、桐谷を想って恋しくなったのか?」



顔を上げたら獅朗の深い闇のような瞳に捕われた。
全てを吸い込んでしまいそうなくらいの深い闇。
もう二度と光が届くことはないような深い闇。



「……そうかもしれない」



蓮沼や雅近を理由に、
お酒で気を紛らわせようなんて、
全てはもう居ない学が恋しくなったから。


会いたいと思えば思うほど会いたさは募って行く。
学が居なくなっても尚、学の優しさに触れて……


本当は泣きたいのに『笑え』と言って笑って居る学を思い出して上手く泣けない。


どうしようもない。
どうすることも出来ない。