Heaven~第ニ章~

「お互い共有出来る思い出はなくても、自分が知らない所で知らない奴が自分と同じように桐谷を思ってる。それが分かって健も前に進めんだろう」

「そっか、」

「桐谷が椿のことを好きになった気持ちが分かるってよ」

「え?」

「いや~中坊まで落とすとはさすが椿姫」

「笑ってんな!」


良かった。
あれからの健君に笑顔があるなら。


学が居なくても健君は笑顔になれた。


「あっ、店に入ったら俺の側離れんなよ」

「分かってる」

「分かってる?」

「あぁ、前にも同じこと学に言われたから」

「なるほどな」